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慶應義塾大学医学部 内科学教室 腎臓内分泌代謝内科

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KIND-LM試験

研究の概要

 インスリンは体の中で血糖を調節する最も重要なホルモンです。2型糖尿病は、このインスリンの量が不足していたり、うまく働かなかったりすることによって、持続的な高血糖が生じる病気です。インスリンは膵臓にあるβ(ベータ)細胞という細胞から分泌されますが、「糖尿病」と診断された時点で既に、その働きが半分程度にまで低下している、と言われています。
 糖尿病治療の基本は食事療法と運動療法ですが、これらを行っても目標とする血糖コントロールの達成が難しい場合には、薬剤による治療を行います。現在、様々なタイプの薬剤がありますが、慶應義塾大学医学部 腎臓内分泌代謝内科では、この度、糖尿病の新しい薬剤の有用性を検討する研究を始めることになりました。
 「GLP-1(ジーエルピーワン)受容体作動薬」という新しい分類に属する「リラグルチド」という薬剤は1日1回投与の注射薬で、小腸下部から分泌されるホルモンの1種であるGLP-1という物質と似た構造を有しており、膵臓に働きかけてインスリンの分泌を促進します。血糖値が高い時だけインスリン分泌を促進するという特徴を有しているため、低血糖を起こしにくい、という利点があります。また、国内外で実施された臨床研究の結果から、体重を増やしにくい、膵β細胞機能を表す指標の改善、などの臨床成績も報告されています。また、メトフォルミンは従来から使用されてきた糖尿病治療薬ですが、海外に比べて日本では少ない投与量しか認められていませんでした。しかしこの度、新たに有効性や安全性を確認する試験を行い、高用量まで使用することが可能となりました。メトフォルミンは、1日2回~3回服用していただく飲み薬で、やはり低血糖を起こしにくく、体重を増やしにくい、という特徴を持っています。
 本研究では、これらの新規糖尿病治療薬であるリラグルチド(商品名:ビクトーザ®皮下注18mg)と高用量メトフォルミン(商品名:メトグルコ®)とを比較し、それぞれの有用性を検討することを目的としています。この検討により、新しいお薬の適切な使い方や従来の治療薬と比べた利点などを確認することができます。

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研究に協力していただく内容

 この研究の内容をご理解いただき、参加にご賛同いただける旨の書面にご署名をいただけた方は、「リラグルチド」と「高用量メトフォルミン」のどちらかによる治療を6ヶ月間行って頂きます。その間は4週ごとに来院し、薬剤の交付を受けていただく必要があります。
 研究をスタートする時と終了する時の2回、15mLほど多く、採血させていただくとともに、食事負荷試験、腹部CT検査、脈派伝導速度検査などの検査を行います。また、自己血糖測定、アンケート調査などにもご協力いただきます。

<参加できる方>
以下の条件を満たしている方は、本研究にご参加いただけます。

  1. 本試験への参加について、文書による同意が得られている方
  2. 年齢20歳以上、75歳未満の方
  3. 食事・運動療法、または、α-グルコシダーゼ阻害薬および/またはビグアナイド薬(メトフォルミン750mg/日以下、ブフォルミン150mg/日以下)による治療を3ヶ月以上継続している方
  4. 過去10年以内に2型糖尿病と診断された方
  5. HbA1c 6.5%以上、9.0%未満の方
  6. 体格指数(BMI)23.5kg/m2以上の方
  7. 4週間ごとの通院が可能な方

<参加できない方>
以下のいずれかの状態にある方は、本研究にご参加いただけません。

  1. 1型糖尿病の方
  2. 文書による同意が得られなかった方
  3. 試験薬に対してアレルギーを有する方
  4. 妊婦、または妊娠を希望する方
  5. 乳酸アシドーシスの既往のある方
  6. 重篤な肝機能障害〔GOT(AST)>80IU/L、またはGPT(ALT)>80IU/L〕、腎機能障害(血清クレアチニン:男性1.3 mg/dL以上、女性1.2 mg/dL以上)の方
  7. 前増殖性網膜症・増殖性網膜症を有している方
  8. 糖尿病胃不全麻痺、炎症性腸疾患等の慢性的な重度の胃腸障害のある方
  9. 膵炎の既往のある方
  10. 甲状腺髄様癌の既往および、甲状腺髄様癌又は多発性内分泌腫瘍症2型の家族歴のある方
  11. 服薬遵守が困難と考えられる方
  12. ステロイド剤の全身投与を受けている方
  13. 過去にリラグルチドの投与を受けたことのある方
  14. 主治医によって本研究への参加が困難であると判断された方

研究の費用

 本研究に参加された場合でも、通常の糖尿病診療にかかる薬物代、検査料などは患者さまの加入されている医療保険で賄われます。従いまして、自己負担分(原則3割)につきましては今まで通り、窓口にてお支払いいただきます。ただし、通常の糖尿病診療では認められていない検査等の費用に関しましては、研究費で負担しますので、通常の診療にかかる費用以外のあなたのご負担はありません。
 また、本研究にご協力いただいた方には、本研究への協力に対する謝礼として、試験終了時に2万円をお支払い致します。

個人情報の保護について

 血液の検査結果は、他の人に漏れないように取扱いを慎重に行う必要があります。使用させていただく診療記録や血液等の試料は、解析する前に症例報告書(あなたのデータを記録する用紙)や血液サンプルなどの試料の容器から、住所、氏名、生年月日などを削り、代わりに新しく符号をつけます。あなたとこの符号を結びつける対応表は、慶應義塾大学内科学教室において厳重に保管されます。このようにすることによって、あなたの解析結果は解析を行う研究者にも、あなたのものであると分からなくなります(連結可能匿名化)。血液を調べたあなたの情報については、機密保持のために任命された個人情報管理者が、研究終了時まで責任をもって管理します。
 本研究は、慶應義塾大学医学部倫理委員会にて承認されています(倫理委員会承認ID:2010-050、UMIN登録ID:000004243)。

〈連絡先〉

本研究にご興味のある方は、慶應義塾大学病院腎臓内分泌代謝内科外来を受診していただくか下記までご連絡ください。
研究機関名: 慶應義塾大学病院腎臓内分泌代謝内科
住 所: 〒160-8582 東京都新宿区信濃町35
電 話: 03-3353-1211
担当者氏名: 税所 芳史(さいしょ よしふみ)(内線62383)


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