交通・アクセス
サイトマップ
慶應義塾大学医学部 内科学教室 腎臓内分泌代謝内科

トップ > 医療関係者、学生のみなさま > 腎臓内分泌代謝内科の研究活動 > 副腎内分泌グループ

副腎内分泌グループ

構成メンバー

・スタッフ

栗原 勲

(専任講師)

(平成9年卒)

小林佐紀子

(特任助教)

(平成10年卒)

横田健一

(助教)

(平成13年卒)

・学内メンバー

武田彩乃

(保健管理センター・助教)

(平成14年卒)

三石木綿子

(助教)

(平成15年卒)

大山貴子

(助教)

(平成18年卒)

中村俊文

(大学院)

(平成20年卒)

盛崎瑞葉

(大学院)

(平成21年卒)

高畑尚

(大学院)

(平成22年卒)

・学外メンバー

柴田洋孝

(大分大学医学部内科学・教授)

(昭和63年卒)

鈴木利彦

(東京ベイ浦安・市川医療センター)

(平成5年卒)

安藤 孝

(東京女子医科大学内科学)

(平成6年卒)

須田徳子

(渋谷ステーションクリニック)

(平成11年卒)

林 毅

(東京慈恵会医科大学内科学)

(平成15年卒)

本杉裕一郎

(川崎幸クリニック)

(平成16年卒)

城 理絵

(国立病院機構東京医療センター)

(平成17年卒)

研究内容

  1. 原発性アルドステロン症の新たな病型診断法の確立と予後調査
    原発性アルドステロン症は、高血圧症の5%~15%を占める二次性高血圧であり、「Common disease」となりつつある。当科で経験する本疾患の症例数は飛躍的に増加しており、その臨床成績をもとにして、我々は、日本内分泌学会による原発性アルドステロン症診療ガイドラインの作成に関与し、厚生労働省「副腎ホルモン産生異常に関する調査研究班」の分担研究者として日本における本疾患の効率的な診断や予後調査を進めている。血液(末梢血・副腎静脈血)、蓄尿検体を用いた質量分析(GC-MS, LC-MS/MS)によるステロイド一斉分析により、手術による治癒可能なアルドステロン産生腺腫の病型診断法の確立を目指している。アルドステロン産生腺腫の最終病理診断はアルドステロン合成酵素CYP11B2特異的抗体が存在せず不可能であったが、医化学教室、泌尿器科学教室と共同でCYP11B2特異的抗体の作製に成功し可能となったことは最近の進歩である。本疾患の治療として、副腎摘出術と薬物治療が行われているが、どちらの治療法が勝っているかは不明であり、長期予後の調査を前向きに進めており、術前機能検査の結果やCYP11B2陽性細胞の割合により長期予後が予測できるかも検討中である。

  2. 「ミネラルコルチコイド受容体(MR)関連高血圧」の分子機構
    アルドステロンは、食塩摂取量が多いと血管炎、心筋肥大、線維化を惹起する心血管リスクホルモンである。アルドステロンによる心血管障害は、高アルドステロン血症の時のみならず、アルドステロン濃度正常でもMRの病的な活性化が起こり進行することが臨床的にも示されており、我々はこの病態を「MR関連高血圧」として提唱している。「MR関連高血圧」は、肥満、メタボリックシンドローム、睡眠時無呼吸症候群、慢性腎臓病などの治療抵抗性高血圧に含まれており、糖尿病患者の約半数程度は存在することが想定されている。我々は現在までにアルドステロン受容体(ミネラルコルチコイド受容体:MR)に特異的に結合してアルドステロン作用を調節する転写共役因子の同定、解析を進めてきた。その結果、MRの翻訳後蛋白修飾(脱SUMO化、脱ユビキチン化、リン酸化、糖鎖修飾など)や細胞膜受容体とのクロストークによりホルモン濃度が正常でもMRのホルモン感受性が亢進して心血管障害が惹起される可能性を明らかにしている。これらの蛋白修飾や細胞膜受容体シグナルを新たな「MR関連高血圧」の治療標的となりうるかにつき研究を進めている。

  3. 「MR関連高血圧」の生体マーカーの探索
    MR関連高血圧は、一般に治療抵抗性高血圧であり、原発性アルドステロン症のように血漿アルドステロン濃度が必ずしも高値を示さなくても、MR拮抗薬の追加投与により著明な降圧効果を認める。しかし、実地臨床ではどのような患者層にMR拮抗薬が有効かは不明であり、MR拮抗薬の有用性と関連する生体マーカーを明らかにするために、高血圧患者を対象とした前向き研究を行っている(IMPRESSIVE試験)。前述2の基礎研究の臨床へのトランスレーショナルリサーチを目指している。

研究理念

副腎疾患を中心とする内分泌臨床のおける新しい診断および治療法の開発、予後などについて、臨床研究と基礎研究の両面からアプローチすることを目指している。

活動している学会

日本内科学会、日本内分泌学会、日本心血管内分泌代謝学会、日本ステロイドホルモン学会、、日本内分泌病理学会、日本高血圧学会
厚生科学研究費補助金(特定疾患対策研究事業)・副腎ホルモン産生異常に関する調査研究班(分担研究者)、 褐色細胞腫の実態調査と診療指針の作成研究班(分担研究者)
The Endocrine Society, International Aldosterone Conference, International Congress of Endocriniology, Keystone Symposia (Nuclear Receptors)

最近の主な論文

  1. N.Suda, H.Shibata, I.Kurihara, Y.Ikeda, S.Kobayashi, K.Yokota, A.Murai-Takeda, K.Nakagawa, M.Oya, M.Murai, W.E.Rainey, T.Saruta, H.Itoh. Coactivation of SF-1-mediated transcription of steroidogenic enzymes by Ubc9 and PIAS1. Endocrinology, 152: 2266-2277, 2011
  2. R.Kouyama, K.Hiraishi, T.Sugiyama, H.Izumiyama, T.Yoshimoto, T.Akashi, K.Kihara, K.Homma, H.Shibata, Y.Hirata. Clinicopathological features, biochemical and molecular markers in 5 patients with adrenocortical carcionoma. Endocr.J., April 27 epub ahead of print, 2011
  3. K.Yuge, A.Miyajima, M.Hasegawa, Y.Miyazaki, T.Maeda, T.Takeda, A.Takeda, K.Miyashita, I.Kurihara, H.Shibata, E.Kikuchi, M.Oya. Initial experience of transumbilical laparoendoscopic single-site surgery of partial adrenalectomy in patient with aldosterone-producing adenoma. BMC Urol 10:19, 2010
  4. S.Yamaguchi, H.Shibata, K.Miyashita, I.Kurihara, A.Murai-Takeda, Y.Mitsuishi, T.Motosugi, Y.Saito, K.Hayashi, H.Itoh. Gastrointestinal pseudo-obstruction after debulking surgery of malignant pheochromocytoma, improved by intravenous administration of alpha-adrenergic receptor blocker, phentolamine. Hypertens.Res. 33: 753-754, 2010
  5. A.Murai-Takeda, H.Shibata, I.Kurihara, S.Kobayashi, K.Yokota, N.Suda, Y.Mitsuishi, R.Jo, H.Kitagawa, S.Kato, T.Saruta, H.Itoh. NF-YC functions as a corepressor of agonist-bound mineralocorticoid receptor. J Biol Chem 285: 8084-8093, 2010
  6. K.Nishimoto, K.Nakagawa, D.Li, T.Kosaka, M.Oya, S.Mikami, H.Shibata, H.Itoh, F.Mitani, T.Yamazaki, T.Ogishima, M.Suematsu, K.Mukai. Adrenocortical zonation in humans under normal and pathologic conditions. J Clin Endocrinol Metab, 95: 2296-2305, 2010
  7. Y.Yokota, H.Shibata, I.Kurihara, S.Kobayashi, N.Suda, A.Murai-Takeda, I.Saito, H.Kitagawa, S.Kato, T.Saruta, H.Itoh. Coactivation of the N-terminal transactivation of mineralocorticoid receptor by Ubc9. J Biol Chem 282: 1998-2010, 2007
  8. I.Kurihara, H.Shibata, S.Kobayashi, N.Suda, Y.Ikeda, K.Yokota, A.Murai, I.Saito, W.E.Rainey, T.Saruta. Ubc9 and protein inhibitor of activated STAT1 activate chicken ovalbumin upstream promoter-transcription factor I-mediated human CYP11B2 gene transcription. J Biol Chem 280: 6721-6730, 2005
  9. S.Kobayashi, H.Shibata, I.Kurihara, K.Yokota, N.Suda, I.Saito, T.Saruta. Ubc9 interacts with chicken ovalbumin upstream promoter-transcription factor I and represses receptor-dependent transcription. J Mol Endocrinol 32: 69-86, 2004
  10. H.Shibata, I.Kurihara, S.Kobayashi, K.Yokota, N.Suda, I.Saito, T.Saruta. Regulation of differential COUP-TF-coregulator interactions in adrenal cortical steroidogenesis. J Steroid Biochem Mol Biol 85: 449-456, 2003
  11. I.Kurihara, H.Shibata, T.Suzuki, T.Ando, S.Kobayashi, M.Hayashi, I.Saito, T.Saruta. Expression and regulation of nuclear receptor coactivators in glucocorticoid action. Mol Cell Endocrinol 189: 181-189, 2002
  12. H.Shibata, Y.Ikeda, T.Mukai, K.Morohashi, I.Kurihara, T.Ando, T.Suzuki, S.Kobayashi, M.Murai, I.Saito, T.Saruta. Expression profiles of COUP-TF, DAX-1 and SF-1 in human adrenal gland and adrenocortical tumors: Possible implications in steroidogenesis. Mol Genet Metab 74: 206-216, 2001
  13. H.Shibata, T.Ando, T.Suzuki, I.Kurihara, K.Hayashi, M.Hayashi, I.Saito, M.Murai, T.Saruta. COUP-TFI expression in human adrenocortical adenomas: Possible role in steroidogeneiss.
    J Clin Endocrinol Metab 83: 4520-4523, 1998
  14. H.Shibata, Z.Nawaz, S.Y.Tsai, B.W.O'Malley, M.-J. Tsai. Gene silencing by chicken ovalbumin upstream promoter-transcription factor I (COUP-TFI) is mediated by transcriptional corepressors, nuclear receptor-corepressor (N-CoR) and silencing mediator for retinoic acid receptor and thyroid hormone receptor (SMRT). Mol Endocrinol 11: 714-724, 1997

受賞歴

1997年 第79回米国内分泌学会トラベルグラントアワード(柴田洋孝)
1999年 第81回米国内分泌学会トラベルグラントアワード(柴田洋孝)
2000年 第11回国際内分泌学会トラベルグラントアワード(柴田洋孝)
2002年 第12回臨床内分泌代謝Update優秀演題(柴田洋孝)
2003年 第85回米国内分泌学会トラベルグラントアワード(栗原 勲)
2004年 日本内分泌学会研究奨励賞(柴田洋孝)
2005年 第5回東京アルドステロンアワード(柴田洋孝)
2005年 日本内分泌学会若手研究奨励賞(横田健一)
2006年 第7回東京アルドステロンアワード(小林佐紀子)
2006年 第8回東京アルドステロンアワード(横田健一)
2007年 第9回東京アルドステロンアワード(武田彩乃)
2008年 日本内分泌学会若手研究奨励賞(栗原 勲)
2009年 第91回米国内分泌学会トラベルグラントアワード(小林佐紀子)
2009年 第14回東京アルドステロンアワード(栗原 勲)
2009年 第9回日本内分泌学会関東甲信越支部学術集会優秀演題(本杉裕一郎)
2010年 第92回米国内分泌学会トラベルグラントアワード(三石木綿子)
2010年 第36回国際アルドステロン会議Young Investigator Competition Finalist(林 毅)
2010年 第10回日本内分泌学会関東甲信越支部学術集会優秀演題(本杉裕一郎)

原発性アルドステロン症の診断のため当院に入院されていた患者さんの診療情報を用いた臨床研究に対するご協力のお願い

当院では、公的な研究費(日本医療研究開発機構研究費 難治性疾患実用化 研究事業)により全国の多数の主要な大学や病院(下記ご参照下さい)と共同して、原発性アルドステロン症の診療水準を向上するための研究を行っています。このため原発性アルドステロン症の患者様に研究へのご協力をお願い申し上げます。この研究を実施することによる患者さんへの新たな負担は一切ありません。また患者さんのプライバシー保護については最善を尽くします。本研究への協力を望まれない患者さんは、その旨、研究責任者(栗原勲)までご連絡をお願いします。同意されなくても診療上の不利益が生じることは一切ありません。
1 対象となる方
2006年1月1日より2014年12月31日までの間に、当院にて原発性アルドステロン症の治療方針決定のために、副腎静脈サンプリング検査を受けた方
2 研究課題名
重症型原発性アルドステロン症の診療の質向上に資するエビデンス構築
3 研究実施機関
慶應義塾大学医学部 腎臓内分泌代謝内科
<共同研究施設>
京都医療センター(研究代表施設)、東京医科歯科大学、群馬大学、金沢大学、京都大学、大阪大学、大分大学、福岡大学、聖マリアンナ医科大学、国立国際医療研究センター、東京大学、済生会横浜市東部病院、市立札幌病院、熊本大学、国立病院機構 九州医療センター 、松山赤十字病院、広島鉄道病院、明石医療センター、三田市民病院、福島県立医科大学、済生会富田林病院
4 本研究の意義、目的、方法
原発性アルドステロン症の診療水準向上に役立つ新たな検査法、判断法、治療法を確立することを目的とします。京都医療センターを研究代表施設とし、上記の共同研究施設から、多数の患者さんの診療情報の収集・解析を行います。本学は、診療情報の提供および収集したデータの一部の解析を担当します。
5 協力をお願いする内容
下記の診療情報利用させて頂きます。
原発性アルドステロン症の診断のために実施された検査として、血液、尿検査、負荷試験、心電図、レントゲン、CTスキャン、治療内容と経過
これらの検査や治療はすべて学会のガイドラインに沿って、通常の診療の一貫として実施されたものであり、本研究のために特別に行われたものではありません。
6 本研究の実施期間
2016年 1月 〜 2018年 3月 31日(予定)
7 プライバシーの保護について
1) 本研究で取り扱う患者さんの個人情報は、氏名と患者番号のみです。その他の個人情報(住所、電話番号など)は一切取り扱いません。
2) 本研究で取り扱う患者さんの診療情報は、個人情報をすべて削除し、第3者にはどなたのものかわからないデータ(匿名化データ)として使用します。
3) 患者さんの個人情報と匿名化データを結びつける情報(連結情報)は、本研究の個人情報管理者が研究終了まで厳重に管理し、研究の実施に必要な場合のみに参照します。また、研究終了時に完全に抹消します。
4) なお連結情報は当院内のみで管理し、他の共同研究機関等には一切公開いたしません。
8 お問い合わせ
本研究に関する質問や確認のご依頼は、下記へご連絡下さい。
慶應義塾大学医学部 腎臓内分泌代謝内科 栗原 勲 03-5363-3796


免疫・腸管代謝グループ

一覧へ戻る


↑PAGE TOP